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IBD(炎症性腸疾患)外来について2022.12.20

IBD(炎症性腸疾患)とは

炎症性腸疾患は、inflammatory bowel diseaseと呼ばれ、IBD(アイビーディー)と略されます。IBDは、広義では腸に炎症を起こす全ての病気を指しますが、狭義では「潰瘍性大腸炎」と「クローン病」のことを意味します。潰瘍性大腸炎もクローン病も今のところ原因が不明で、発症すると長期間の治療が必要な慢性の病気です。また、経過で病状が良くなったり(寛解)、悪くなったり(再燃)を繰り返すのが特徴で、手術が必要となる場合もあります。肛門の腫れや痛みを伴いやすいことも特徴です。

近年、IBDの病気のしくみが少しずつ解明され、遺伝や環境、腸内細菌の異常などが関わって、体内で免疫異常が起こり発症することがわかってきました。先進諸国に多い病気で、欧米型の食生活も関与していると考えられています。

若い人に発症することが多く、日本では1990年代以降、急激に患者数が増え続けており、潰瘍性大腸炎は約22万(米国に次いで世界で2番目に多い)、クローン病は7万人を超える患者さんがいます。潰瘍性大腸炎、クローン病ともに医療費の一部を国が補助する特定疾患に指定されています(当院からも申請可能です)。

最近では、有効なお薬が数多く出てきたため、症状をコントロールできる患者さんが多くなってきました。IBDが疑われるような症状(下痢、血便、腹痛、体重減少、発熱など)が続く場合は、医療機関を受診し、早期に診断を受けることが重要です。また、診断後には適正な治療を継続することが必要で、定期的な通院や検査が重要です。

当院でのIBD(炎症性腸疾患)診療

当院では早くからIBD診療に取り組んでおり、現在、潰瘍性大腸炎は約75人、クローン病は約40人の患者さんの診療を行っています。診療経験豊富なスタッフが対応し、受診後は素早く内視鏡検査、血液検査、必要ならCTやMRIを行い、診断していきます。

治療に関しても通院・入院ともに可能で、ガイドラインで推奨される治療法はほぼ全て可能となっております。患者さん一人一人の仕事や生活スタイルに合わせた柔軟な対応が可能なことも当院の特徴です。

気になる症状をお持ちの方、他の病院やクリニックで詳しく調べた方が良いと言われた方、すでに診断を受けているが引っ越しなどで松山に来られた方など、色々な場合に対応可能ですので、是非ご相談ください。

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